2018年4月10日 (火)

Impedance Analyzer Imterface-6 (補正と測定)

Analog DiscoveryのImpedance Analyzer機能を使用する時は

初めにオープン補正とショート補正を行う必要があります。
オープン補正はコネクタに何も接続しない状態でジグの浮遊アドミタンスを測定します。
ショート補正は使用するコネクタにショートバーをつけた状態でジグの残留インピーダンスを測定します。
初めは練習を兼ねて全ての抵抗値で行います。
WaveformsのWelcomeからImpedanceを選択すると下図のデフォルト画面が現れます。
Start周波数とStop周波数は任意に設定できます。
Amplitude(1V)とOffset(0V)はデフォルトのままで変更しません。
Resistorは基準となる抵抗値でジグの切り替えスイッチの抵抗値と合わせる必要があります。
Resistor Firstはデフォルトの設定でこのままの設定にします。
ジグの回路はResistor Firstで間違わないようにスイッチ上部には「Resistor First」とシルク印刷してあります。
Samplesは測定周波数内の測定ポイントを設定します。
多いほどスムーズになりますが時間がかかりますのでここでは200に設定します。
複雑なレスポンス以外のLCR単体でしたら200で十分です。20180410_090914
Samplesの左にあるギアマークをクリックした画面です。
Average回数を多くするとノイズ成分が平均化されて綺麗なデータが得られます。
それは最終データ収集時に大きくすれば良いと思います。
ここではAverageを5に設定します。
他はデフォルトのままです。
ProbeRes,ProbeCapには意味深な値が選択できるようになっています。
いずれ突っついてみたいと思いますが現状はAutoでいきます。

20180410_091059

Compensation(補正)をクリックした画面です。

測定周波数範囲を100Hz〜10MHz、サンプル数は200、平均化を5としました。

100Hz以下に設定すると測定に時間がかかります。

LCR単体の時はスカートが連続していて想像がつきますので100Hzからで十分と思います。

補正作業にはいりましょう。

ジグにはブランクのテストピース基板を挿入してオープン補正を行います。

注:ブランクのテストピース基板を挿入しないと正確な浮遊アドミタンスが測定できません。

ジグの切り替えスイッチを1MΩに設定します。

マトリックスのOpen-1MΩのempty箇所をクリックすると補正が開始されます。

スイッチ抵抗を100KΩにして

マトリックスのOpen-100KΩのempty箇所をクリックするという作業を

10KΩ,1KΩ,100Ω,10Ωについても行います。

20180410_091141

テストピース基板にジャンパー処理をしてショートバーとします。
上のマトリックスで今度はShort-抵抗値のemptyをクリックします。
ここでもマトリックスの抵抗値とジグの抵抗値は一致させる必要があります。

20180410_110334

全てのオープン、ショート補正を終えるとこのようになると思います。

これで補正完了です、が、この補正テーブルを異なるサンプル数や周波数で測定しようとすると警告が出ます。

今回は全てを同じパラメータで補正しましたが、それぞれ任意の周波数帯域、サンプル数を選択可能です。

補正作業の説明を簡単にするために同じにしました。

20180410_092750

忘れずにEnableにチェックを入れて校正データを有効にします。

20180410_092812

いつものようにインダクター(太陽誘電LTL10TB)を測定しました。

Resistorは1KΩがSNがよく収集できました。

群馬アナログナレッジでNF社のFRA(Frequency Responce Analyzer)で収集したこのデータと比べてみてください。

オープン〜ショート補正という測定前の作業は必要ですが美しくも正確なデータが得られました。

僕にとっては縦軸がインピーダンス値の表示というのがとてもに嬉しいです。

ハードで組んでいた時は収集したデータの縦軸はdbでエクセルで体裁を整えなければいけませんでした。

今回テストピース基板を作った理由はオープン〜ショート補正のLCRを取り付けるピッチを一定に保ちたかったからです。

ピッチが一定だとオープン補正時の浮遊アドミタンスが一定になります。

ピッチが一定だとショート時の残留インピーダンスも一定になり測定精度に貢献できます。

テストピースは30枚付属しますので接続方法を思いつくままに試して見て下さい。

アナログは肌で感じるのが一番です。

黒色のブロックターミナルから3cmほどのリード線の先にワニ口クリップを取り付けての測定方法もありです。

その時はワニ口クリップ端でオープン〜ショート補正を実施してください。

20180410_205219

テストピースにインダクタを実装したので測定は楽でした。

20180410_114116

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ジグのスイッチで右側にはインダクタ値とキャパシタ値が印刷されていますがこれは測定レンジの目安です。

*
測定時の注意点:スイッチの設定抵抗値と測定画面の抵抗値は必ず一致させてください。
                         そして測定画面がResistor Firstになっていることを再確認してください。
*
測定メニューはたくさんあり知識不足で理解できていない項目もあります。

20180410_114807

過去の実験結果です。

2018年4月 9日 (月)

Impedance Analyzer Inteface_5(Schematic & BOM)

Analog DiscoveryのImpedance Analyzer機能は抵抗一本でLCRのインピーダンスが測定可能です。

測定時間を気にしなければ下限は1Hzからでも測定出来ますし上限は20MHzまで測定可能です。
測定方法は基準抵抗の配置の仕方で2種類の方法をサポートしています。
Load First(Left),Resistor First(Right)

20180408_192006

採用したのは測定デバイス(Load)の片端がグランドに接続されるResistor Firstで
回路図と部品表を示します。
Analog Discoveryの入力は差動増幅器になっています。
Ch.1およびCh.2のー入力はAnalog Discoveryのコネクタ端でグランドに落とすのではなく
測定コネクタ端で出来るだけケルビン接続になるようなパターンにしてあります。
20180408_193625
**********ロータリースイッチの加工と取付方法**************

 

ロータリースイッチの周り留めは使用しません。

軸の端から20mmでカットします。

軸に余分なナットをいれてスペーサ代りにします。

そうするとツマミはパネルとツライチとなり見栄えがよくなります。

20180409_163631

基板の頒布です。
4月9日以降に注文の方は郵送料のご負担をお願いします。

プロフィールのメアドへ「RLC購入希望」でお願いします。
頒布価格;1.000円(下の写真で1セット)+140円(定形外郵便) 合計1,140円
白のサブPCBは30枚でVカット処理をしてあります。
お支払いはPayPalでお願いします。
メールで注文いただければPayPalから請求書が届きます。
お支払いいただくと当方に連絡がありますので確認後に当日発送します。
************************
部品表のpdfファイルです。

「3.Impedance Analyzer BOM.pdf」をダウンロード

緑基板上部の五箇所の6ピン穴はサブPCBの保管用に使います。

6ピンソケットを実装しておくと何かと便利に使えると思います。

例えば

サブ基板をショート、オープン、基準抵抗(例:10mΩ)等に製作して保管します。

20180406_195533

以上です。

2018年4月 7日 (土)

Impedance Analyzer Interface(IAI)_4

さきのProadlizer OE128に電気二重層キャパシタ(3.5F/5.4V)を並列接続した結果の追試です。

ショート補正は白いコネクタで行なっていますので電気二重層キャパシタをショートポイントへ移動しました。

20180407_134255

結果ですがMLCCの効果はでていました。
原因のインダクタンス成分は電気二重層キャパシタではなく
白いコネクタから黒いコネクタのパターンと黒コネクタ接続時のインダクタンス成分でした。

20180407_140848

確認作業です。

白いコネクタ部でショート補正をしてショート測定した結果は下のカーブです。

これが測定限界値になります。

その状態でショートポイントを黒いターミナルブロックに移動しました。

裏はベタアースで短い距離ですが

パターンと黒ブロック接続の影響で100KHz以上はインピーダンスが上昇していました。

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今回の実験でわかったことは100KHz以上までデータが必要な時は

必ずショート補正ポイントへ至近で接続すること。

100KHz以下は両方のコネクタへ並列接続してもよいという結果になりました。

20180407_142707

最終データを収集する時は直前にショート補正を再度行うと万全です。

Analog DiscoveryのImpedance Analyzer機能は補正作業と実装に気をつけると

とても便利に使えると思いました。

白いテストピースの6ピンコネクタは

ホット、コールドに各3ピンを割り当てて並列接続してあります。

接続時のインダクタンス成分を減少させるためです。

テストピースは結構便利に使えました。

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Proadlizerの特性は素晴らしかったです。

提供していただいたM氏に感謝いたします。

おかげさまで

ジグでジグの残留インピーダンスを測定できたり新しい発見がありました。

Impedance Analyzer Interface(IAI)_3

Proadlizer OE128に電気二重層キャパシタ(3.5F/5.4V)を並列接続してみました。

20180407_114303

ProadlizerのSRF(共振点)まではSuper Capacitorの低インピーダンスが寄与しています。

SRFを通過して500KHzあたりからはSuper Capacitorのインダクタンスの影響が大きくなり

Proadlizerに並列に接続したMLCCの効果は無くなっています。

キャパシタ並列接続の功罪でMLCCの効果を発揮させるためには

インダクタンス成分を極力排さないといけないことがわかりました。

20180407_123153

2018年4月 6日 (金)

Impedance Analyzer Interface(IAI)_2

知人から頂戴したNEC/TOKINのProadlizer OE128(1200uF/2.5V) を
Analog Discovery のImpedance Analyzer機能で測定してみます。

20180406_195403_2

凄いことになっています。
キャパシタの理想に近い立ち下がりカーブで電解コンデンサのような鍋底はありません。
1000uFと1500uFはMUSEの50V耐圧品です。
ここまでくると100KHz以上のこのESRをいじるのにはMLCCしかありませんので
追加して観測してみました。

20180406_195256

今回の測定に使用した基板の頒布です。
プロフィールのメアドへ「RLC購入希望」でお願いします。
頒布価格;1.000円(下の写真)
サブPCBは30枚でVカット処理をしてあります。
お支払いはPayPalでお願いします。定形外郵便での送料は当方が負担します。
20180406_195533
基板の裏側です。
Ch.1,Ch2はDUT接続コネクタ箇所での検出です。
AWGのリターンも配慮されています。
スイッチの回りどめ穴は使用しません。

20180406_000625

つづく

Impedance Analyzer Interface(IAI)_1

Analog Discoveryの最新のWaveFormsはImpedanceという測定項目が

追加されているのは先刻ご承知だとおもいます。

皆さんはどのようにしてこの機能を使っていますか。

多分にブレッドボード上にワイヤリングして測定していると想像しています。

この機能は希望する測定周波数範囲で Open-Short の校正作業が必須です。

ブレッドボードでオープン校正の時のワイヤリングはどのような状態でしょうか?

ショートの時は測定する時と同じワイアリングのデメンジョンを保つことが出来ていますでしょうか。

校正の時と測定の時にプローブが異なると正確な測定値は期待できません。

右のDE-500はいじり壊してしまったのをケースだけ有効利用して試作しました。

使い勝手がよかったので左のような頒布可能な基板を作りました。

20180406_001831

回路はとてもシンプルです。

20180406_002049

測定端子は2箇所あります。

それぞれに校正作業は必須ですが便利に使えると思います。

校正したデータはハードが安定しているので

余程の環境温度変化がない限り使い回しができると思います。

20180405_235503

つづく..........