2018年4月17日 (火)

AD797 4並列 プリアンプ

AD797 60db Amplifierのノイズは実測で0.96nV/√Hzでした。

これにAD797を4並列でG=5のプリ・アンプを接続してみました。
ノイズは1/(√並列数)になりますので1/√4=1/2になるはずです。
実測で0.469nV/√HzでAD797が一個の約1/2になりました。
**********************測定*****************************
100KHzLPFを介した5000倍アンプの出力は710uVrmsでした。
720uV➗5000=144nV(入力換算)
144nV➗√100KHz=0.45nV/√Hz (1Hz)
LPF係数1.03x0.45nV/√Hz =0.469nV/√Hz

20180417_193004

LPF係数について

理想はレンガの壁のように直角なフィルタですがこれは実現不可能です。

LPF の次数によって肩特性が異なります。

次数が1は6db/octなので4次は24db/octになります。

次数が1は20db/decなので4次は80db/decになります。

6db/oct=20db/dec

オクターブは周波数が2倍を示します。

ディケードは周波数が10倍を示します。

肩特性の違いでノイズレベルに差異が生じることは

下記グラフからなんとなく判る気がしませんか。

20180417_130635

とりあえずの結論として
バタワース特性の場合は以下の係数(k)を乗じます。

次数   減衰傾度   k     減衰傾度

  1      -6db/oct     1.57     -20db.dec

  2        -12db/oct    1.11     -40db/dec

  3        -18db/oct    1.05     -60db/dec

  4        -24db/oct    1.03     -80db/dec

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係数をもう少し詳しく理解するために当方の説明より

「The Art of Analog Circuit」の藤原さまのHPから引用させていただきました。

直感的により理解しやすいいグラフを示してくれています。

赤と青の面積が同じになる周波数と−3db周波数は異なります。

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20180417_205742

------------------------LPF係数のまとめ-------------------------------------
RMSメータで測定した値は測定フィルタの補正値を乗じます。
これは意外と知られていないと思いますのであえて引用を加えて説明しました。

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次はAnalog Discoveryでスペクトラム観測です。
ダイキャスト・ケースには4個のAD797が実装されています。

20180417_182922

データ収集は10Hz〜100KHzの範囲で窓関数はRectanglarにしました。

20180417_182200

測定データはエクセルにエクポートして

RBW(1.22Hz),Rectangular(補正値=1/√0.88)、G=5000の処理をしたグラフです。

10Ωの熱雑音は0.398nV/√Hz(計算値)

AD797_Paraは0.469nV/√Hz(実測値)

上記の二乗和平方根は0.616nV/√Hz

***********センターライン:1e-9=1nV******************

赤色が入力短絡で0.65nV/√Hz@1KHz

青色は10Ωの抵抗で0.9nV/√Hz@1KHzと測定されました。

ホワイトノイズは理論値通り低減されていて1nVを切るカーブは美しいです。

それよりも1/f領域が劇的に改善されていることに驚きました。

50Hzおよびその高調波を除去するためにはファラデー・シールドが必要です。

20180417_182222

AD797 4_Parallel  G=5 Pri Amplifier

20180417_215617

LT3042でのSuper Low Noise +/-5V電源 for AD797 4_parallel Pri Amprifier.

ツマミに埋め込んだ青色LEDは良い雰囲気でした。

20180417_215915

2017年9月19日 (火)

Instrumentation Amplifier(予備編)

AD830,AD8129,AD8130は差動増幅器ですが

差動増幅器に必要な4本の抵抗がActive Feed Back Toplogyの為不要です。
AD830は最初に発売され、AD8129,AD8130は後発の廉価版です。
AD8130はG=1でAD8129はG=10以上で使用できます。
AD8129単体での評価をしてみました。
評価に使用した基板です。

20170919_182249

周波数特性は
AD8129_20dbでは10MHz/-2db
AD8129_40dbでは1MHz/-2dbでした。
CMRRは
1MHzにおいて20db、40db Ampともに約-85dbと素晴らしい値です。
CMRRの測定の入力は1Vp−pです。
周波数特性は1Vp-pは固定で20db、40dbのATTを挿入して測定しました。

20170919_182302

AC結合で測定したノイズは下図の1uS/div.のピーク値が最も大きかったです。

出力のオフセット電圧はマルチメータで確認しました。

高速のOPAなのでDC特性は良くありませんが対処は可能でしょう。

GB積が200MHzのノイズはいかんともしがたいですが...............

面白い用途があると思います。

20170919_182330

つづく

2016年2月16日 (火)

A Low noise laboratory-grade measurement preamplifier

回路の原典はLinear Audio-Volume3 p143
A Low noise laboratory-grade measurement preamplifier 

Samuel Groner

これは雑誌を購入しなくてもサイトから個別アイテムとしてpdfファイルで購入できます。
僕は冊子を持っていましたが邦訳する為にpdfバージョンも購入しました。
30ページは翻訳ソフトを使っても訳しがいがありました。
BF862を駆動する定電流回路。
DC Servo 回路。

ユニークながら難解な回路でした。

Circuit

ユニバーサル基板で組上げました。

銅板の下に006Pバッテリーが4個実装されています。

Amp_inside

上記の周波数特性をAnalog Discovery(WaveForms2015)でキャプチャーしました。Frequency_responce

測定の為のBPF(10Hz~100KHz -3db)特性です。

Bpf

Pri Ampを上記BPF(10Hz~100KHz -3db)を通してノイズを測定。

スコープは1mV/divです。ほぼノイズ・レベルです。

Rms_scope

10Hz〜100KHzBPF通過後のRMS指示値です。

精確にはフイルターの特性を加味しないといけないとの事ですがここはザックリいきます。

等価入力電圧密度は指示値の120uVをBPF100KHzの平方根で割ると379nVになり

利得は60dbなので1000で割ると379pV/√Hzとなります。

Rms_meter

BF862 8パラはナイスな雑音特性でした。

end

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2015年1月20日 (火)

AD4841 Howland Current Pump

AD4841 Howland Current Pumpの回路で負荷抵抗 vs 周波数特性を
Multisimでシュミレーションしてみました。

以前Howland Current Pumpを試作した時はLM7171でした。

Ad4817_circuit

*
TINAのほうがAC解析、DC解析、グラフの重ね合わせともに楽なのですが
TINAのリストにはアナデバは登録されていません。方法はあるのでしょうが...
ここはMultisimの習熟もかねて沢山のグラフを重ねて見ました?
*
上記回路のFrequency vs RLoadシュミレーション特性です。

Ad4817_howland_11m

回路の10KΩ→1KΩ、1KΩ→100Ω、11KΩ→1.1KΩと
一桁低い抵抗値にしたときののシュミレーション結果です。
ADA4871のOpen-Loop Gainから80dbは測定できません。

Ad4817_howland_1100k

僕にとっては回路図だけでは気がつかなかった事が見えてきました。
R5の抵抗値以下では周波数特性はあまり変化しませんが
それ以上ではデケード毎に減衰し
そのカーブはOpen-Loop Gain特性と近似します。
以下はデータシートからの引用です。
蛇足ながらLM7171の位相特性は大変に素直です。
20150120_223958

Howland Current Pumpは[R5]により出力電流を任意に設定できます。

[R5]による周波数特性の挙動が把握できたシュミレーション結果で
これでHowland Current Pumpに使われているOPAと抵抗値から
回路図の意図する事が推測できるようになります。
下図は0V~10mVまでDC SweepさせてAD4817のOffset電圧の影響を観測した結果です。
直流レベルから使用する時の留意事項です。

20150120_232939