2018年1月16日 (火)

SilentSwitcher(3)

先に製作した5V入力、+/-15V出力SEPIC-CUK DC/DCコンバータ(右基板)を
シャント・レギュレータ(放熱器付き基板)に接続して
シャント・レギュレータの出力ノイズを観測してみました。
シャント・レギュレータは+/-12V_+/-90mAに設定しています。
SEPIC-CUK方式を採用した理由はAnalog Discoveryに採用されていてそのノイズ対策は
実施済だったからです。
シャント・レギュレータの入力にその対策を施してあります。
スコープでの観測は50Ω系で測定しましたので読みは表示の2倍になります。

20180116_182622

表示は3.5mVp−pですが7mVp-pになります。
ノイズ波形は素直なDC/DCのクロック・ノイズのみです。

Scope_9

上図はスコープの帯域が100MHzです。
20MHzの帯域制限をかけると観測されるのはノイズ・レベルで
クロック・ノイズは皆無になりました。

Scope_10

その時のRMS Noiseです。
Full Scale 100uV Rangeなので
New Nazar's Shunt Regulator(12V_90mA)の出力ノイズは
6uVrmsという結果になりました。

20180116_185500

つづく

2018年1月12日 (金)

SilentSwitcher(2)

基板は正常に動作してくれました。

リップル波形の挙動を追跡中です。

20180112_012909

2018年1月11日 (木)

SilentSwitcher(1)

写真はLinear Audio誌編集長・Jan Didden氏設計のSilent Switcherです。

5V入力で
出力はアナログ用+/-15V(150mA)と
デジタル用+3.3V,+5V,+6V(切り替え式)です。

アナログ電源にはTPS7A47(+),TPS7A33(-)が使われています。

5V入力というのはバッテリー・パックの使用も考えての事だそうです。

P1040916_cropped

5V入力というコンセプトを真似して

+/−15V出力のDC/DCコンバータ基板を作ってみました。

スイッチング方式はAnalog Discoveryで採用されているSEPIC-CUKトポロジーです。

この基板はプリ・レギュレータとしての位置づけで

後段には別基板でアナログ電源回路を接続します。

5V入力コネクタはUSBコネクターとか目的において4種類を実装できるようにしてあります。

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USBコネクタの場合はレジストを抜いた基板の角に10mm角ブロックを実装すると

パネルに強固にマウントできます。

20180111_105141

つづく

2017年12月 7日 (木)

ADP1612 SEPIC-Cuk (Analog Discovery)

Analog Discoveryで採用されているアナログ回路用の
正負スイッチング・レギュレータ回路を調べてみました。
新旧を比較しています。
内部アナログ回路用電源はアナログ回路に近くなったので
輻射ノイズ軽減の為にインダクター上部にシールドが施されています。
外部供給用可変+/−5V電源は右下(白枠)に配置されています。

20171207_201245

上図は外部ユーザ回路用の+/-5V可変電源回路です。

内部の+/-5V回路は下図です。

いづれも回路構成はSEPIC-Cuk回路です。

SEPICもCukも入出力にインダクタがあるために急峻なリップルは抑制されます。
それが採用理由と推測しています。
*
注:Cukはチュークと読むらしいです。

20171127_161458_2

SEPIC-Cuk回路の延長線上で入力電圧は5V固定で
出力電圧:+/-15Vまたは+/−18V
出力電流:+/100mA が作れればなにかと便利かなと考えています。
*
スイッチング・レギュレータのインダクタや入出力キャップの最適値を求めるのは
試行錯誤しますが
ADP161x等の設計ツールとしてADIsimPower Design Toolsがが提供されていました。
動作させる為にはエクセルのマクロ動作が必須です。
マックでのExcel2011はマクロを認識してくれませんでした。
(Winで作られたマクロはマックで動作してくれた試しがありません)
Win環境はMacでのVMwareでエクセルはありません。
急遽、無料一ヶ月お試し版のOffice 365 Soloを試してみる事にしました。
ところがVMwareのHDの容量が目一杯の状態でインストール出来ません。
VMware上で仮想HDの容量を増やしても反映できません...なぜ。
原因はOSのパーティションを拡張しないと利用できない事がわかりました。
デスクトップのコンピュータ アイコンを右クリックで管理者権限を実行します。

20171207_194059

「記憶域」ー「ディスク」の管理で
VMware上で増やした仮想HDの容量の領域を結合させる事ができました。
下図は60G+30Gの結果です。
もう一つ手前をキャプチャーしておくと判りやすかったのですが....

20171207_194223

充分な空きを確保できOffice 365 Soloはインストールできました。

.....結果が良いと知識不足を補う為に2日も要した労は忘れます....

ということでようやく

ADIsimPower Design ToolsのADP1614 SEPIC-Cuk Designerを

マックの仮想Winで評価できるようになりました。

20171207_193659

Reference:

 

An Improved Topology for Creating Split Rails from a Single Input Voltage

「AN-1106.pdf」をダウンロード

2017年2月 3日 (金)

ファインメット・ビーズの効用

ファインメットビーズはかなりの威力を発揮してくれました。
DC/DCコンバータの出力をLPFを通して10KHz以下を改善しましたが
高調波成分は残っていました。
Finemet Beads FT-3AMを通すと下図のようになりました。

20170204_001138

2017年2月 1日 (水)

ファインメット・ビーズ、コアでのノイズ除去を観測してみました。

秋葉原を散策していて
海神無線さんでファインメットのビーズとコアを扱っているのを思い出し買い求めました。

ビーズはFT-3AM B4AR(ファインメット・ビーズ)内径1.3mm

コアはMP1006LF3T(ファインメット・コア)内径4.8mm

両方とも樹脂製のケースで覆われていました。

写真は上から

1.Murata BNX016

2.ファインメット・コアに各6T巻いたコモン・モード・チョーク・トランス

3.φ1の錫メッキ銅線を通したファインメット・ビーズ

20170131_223500

セット・アップ

入力電源:AC/DC Adapter 15V・1.2A

負荷:DIY電子負荷 600mA

スコープで入出力のノイズを比較してみます。

DCプラグ&ジャックを実装したので簡単に交換できてストレス・フリーでした。

20170201_031510

スイッチング・レギュレータのリップル電圧は接続するフイルターで変化しています。

これはインピーダンスが異なる事による変化だと思われます。

3種類ともスパイク・ノイズが減衰していますが
スイッチング・レギュレータのリップル電圧をみるとフェライト・ビーズが穏やかな変化です。

これがオーディオ回路に使用したときに影響しているのでしょうか。

20170201_002126

Analog Discoveryでスペクトラムを観測してみました。

シンプルなビーズがスイッチング・レギュレータのノイズをよく抑制してくれています。

20170201_014153

使用するAC/DCアダプターや負荷電流でノイズ・スペクトラムは異なりますが
ファインメットの抑制能力は変化しないと考えます。

2017年1月22日 (日)

Murata BNX016-1 DIY PCB

Murata BNX016-1はLC Block TypeのEMI Filterです。

優れた性能を持っていますが

実装に気を使ってあげないと性能を引き出す事ができません。

両面銅箔基板をカッターで加工して作り、スペクトラムを観測してみました。

下図のInsertion Lossのデータは入出力インピーダンスが

50Ω系統で測定されていますので相対的な目安と考えた方が良いと思います。

この手の部品はこのデータに限らず全て50Ω系統で測定されています。

エンド・ユーザーの使用する入出力インピーダンスはまちまちなので

統一をはかる上での基準だそうです。

20170121_215528_2

下図のように加工してみました。BNX016のピッチは2.5mmですが2.54mmピッチの
ユニバーサル基板をテンプレートにしてφ1ドリルで穴あけすると簡単です。

部品面は実装前の写真を取り忘れたので補足しますが

部品面でPSG,B,CBはザグってグランド・プレーンから浮かしています。

部品面ではBNXのシールド板をベタアースに半田付けします。

20170121_214143

Analog Discoveryでのスペクトラム観測結果です。

AC-DC Converter:GF-12-US0618    6V-1.8A

Electric Dummy Load:1A

40KHz以下のスイッチング・ノイズはスルーされています。

これはBNX016-1の下限限度のように見えます。

200KHz以上はよく減衰していて小粒ながら随分と威力がありました。

20170121_222529


BNX016-1の機能説明と等価回路です。

PSGとCGはグランドですがL2でアイソレートされています。

この箇所が肝です、GNDだからといって、はしょって短絡してはいけません。

BとPSGに入力されたノイズはL1,C1,L2で吸収されます。

吸収されるノイズが浮遊容量で出力にカップリングしないようにC1の下部にはシールドが施されています。

このシールドをベタ・アースでインピーダンスを低く抑える事で性能を発揮できると考えています。
という理由から単線の配線ではノイズ減衰は期待できないと考えます。
L1,L2,L3はフェライトでフェライトに銅線を通してインダクタンスを発生させています。

インダクタとキャパシタを100KHzで実測した結果がオレンジ色です。
CBは半田面で貫通コンデンサ構造になっていました。

20170121_213349

冒頭のDIY PCBを見本に製作すると1時間もあれば完成します。

あとは Analog Discoveryでノイズ除去特性の塩梅を愉しんで下さい。

勿論、オシロスコープでも効果を確認できます。

プロービングに気をつけて下さい....

今回は下図のようなセット・アップで測定しました。
DC Plug & Jackの実装は抜き差しが簡単で便利でした。

20170121_234929

2017年1月21日 (土)

LC Low Pass Filter for AC-DC Convertor

先のEMI Input Filtersは1MHz以上のノイズ除去を主眼においての結果でしたが

10KHz以下をなんとかできないかと考えました。

下図のような特性のLow Pass Filterを創ってみました。

20170121_001125

AC-DC(6V・1.8A) Converterに負荷電流1Aを流した時のノイズは青色です。

前回のEMI Input Filterでは10KHz以下は入力のノイズがスルーで

出力ノイズはほぼ青色カーブと同じでした。

今回のLPFを通した時のノイズは赤色で10KH以下が改善されました。

20170121_001416

50KHz~50MHzのノイズ減衰も佳いと思います。

20170121_001329

実験したLow Pass Filter基板です。

L=92mH at10KHz、DCR=75mΩ (実測値)、日立金属・ナノ結晶軟磁性材料「ファインメット」

C=10000uF/16V(公称値)

インダクタンスとキャパシタンスがとてもビッグ!です。

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2017年1月20日 (金)

EMI Input Filters

AC-DC Switching Converterの出力ノイズを低減させる事ができました。

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AC入力100V、DC出力6V 1.8AのAC-DCコンバータに電子負荷装置で

1Aを通電した時のノイズ・スペクトラムです。

10KHz以上のノイズが減少している事を確認できました。

Blue:Switching Regulator Noise

Red:EMI Filter Block Output Noise

20170119_235938

2017年1月19日 (木)

Measurement and Filtering of Output Noise of DC-DC Converters

Crane Aerospace & ElectronicsのInterpointブランドに

DC-DC Converterを使用する上でとても有意義で詳細な

表題のApplication Noteがありました。

『Interpoint インターポイント』はCRANE社の
航空機搭載機器向け等の高信頼性DC-DCコンバータ電源等を供給しています。

Application Note(18page)を邦訳しました。

といえば格好は良いのですが、大半はGoogle翻訳に頼っています。

内容を吟味(修正)、コメントして頂ける方はプロフィールのメアドへ連絡して頂ければ

pdfファイル(7.3Mbyte)をお送りしますので宜しくお願いいたします。

大変に役に立つと考えますので充実したときには
Crane社の日本代理店とコンタクトをして邦訳版を公開できれば佳いなぁと思っています。

最初のクレジットにはInterpoint製品専用とあります、しかし

DC-DC Converterのノイズ測定と除去に関してのセオリーは普遍的ですので
問題無く応用できる内容だと思います。

実践と理論のノウ・ハウが詳細に報告されていて

ご自身の力量で経験(理解不足)した後に熟読すると

DC-DC Converterのノイズの仕組みがより良く理解できノイズ対策が
できるようになると思います。と、自分の事を言っています。

20170118_235453

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