Switching & Linear Regulator_

2009年1月28日 (水)

HT7750A Low Noise Step-Up Regulator

42

秋月にパーツを調達に行ったおり
HOLTEK社製のHT7750Aという
Pulse Frequency Modulation (PFM)
Step-up DC/DC Converterが目につき
迷わず購入してきました。
というのも2 Cell Battery to +5V Switching Regulatorで検討していた
NCP1402がよぎったものですから。
結果、パッケージの違いこそあれ
等価回路を見る限り同じ原理で動作しています。
という事で気になっていた
単三バッテリー2本からHT7750Aで5Vを作り
HPAの電源に出来るか検証してみました。
結果は
大変にノイズの少ない+5V電源が出来上がりました。
(最後までお読み下さい)
回路図をご覧いただくと
ノイズがフイルターを通過する毎に軽減されていく様子が判ります。
PFMの波形はPicture Aです。
負荷電流が変化するとパルス周波数が変化して基準電圧と同じになるよう制御されます。
このスイッチングパルスが強烈なスパイクを発生します(Picture B)。
チップ型ビーズコアでスパイクを取り除く事が出来ました(Picture C)
さらにノイズを軽減させる為にLCフイルターを追加した所
オシロスコープの1mVレンジでGNDレベルになりました(Picture C)
ミリバルで測定した所28~42uV-rmsで揺らいでいました。
超を付けても良いぐらいのローノイズな電源になりましたが
落とし穴がありました。
入力電圧は実験の為に外部直流電源を接続しました。
バッテリーの電圧を1.2Vx2=2.4Vと想定して
2.4Vを供給してデーターをとったのが回路図のノイズ波形です。
データをとり終えた後にバッテリーを接続したらノイズが増える!!
な、なぬ!
バッテリ−電圧が2.56Vでノイズ電圧が1.32mV。
どうも入力電圧によって出力ノイズの出方が異なるようです。

入力電圧を1.8Vから3.0Vまで0.2Vステップで可変して
出力ノイズを観測した所
400uVp−pから5mVp−pまでばらついていました。
入力電圧に比例はしていません。
ローノイズの箇所がたまたま2.4Vだったという
偶然な結果でありました。
しかしながら
バッテリー動作電圧範囲でMax5mVp−pのノイズは充分にHPAに使えると判断しました!

回路図のEXCCL4532U1のインピーダンス周波数特性は
Panasonic社のデータシートから引用させて頂きました。

このチップ型ビーズコアは鈴商で100円(5個)でした。
スパイク対策には大変に有効なデバイスだと思います。
インダクターは千石のB1階のパーツショップで購入。
SumidaのSMDタイプや
その他のインダクターの品揃えが充実して便利になりました。

変更
回路図のR1は無しにしました。
ブリーダーのつもりで付けましたが
この1Kohmで5mAを消費させるのは勿体ないです。

2009年1月14日 (水)

TL431 +/-20mA Constant Current Regulator

TL431 Shunt Regulator for Battery Charge

今まではバッテリーチャージャーにLM317を使用していましたが
たかだか20mAを供給するのに大げさすぎると考え
Shunt Regulator(TL431)で定電流回路を創ってみました。

途中経過を............
TL431はTexas Instruments,
ON Semiconductor等色々なメーカーからでていますが
負電源で使えるアプリケーションが見当たりませんでした。

TIのデータ・シートだけには
TL431, A, B
operates as a shunt regulator,
it can be used as either a positive or
negative voltage reference.

と書かれていていましたが確証がありません。

調べましたら
TI社のFAQに下記のような回答がありました。


自己責任で対処せよとの事で沸々とやる気が湧いてきます?

6

案ずるよりは産むが易しとは良く行った物です。
通常のツエナーダイオードと同じ考え方でいけました。
LM317とLM337で組むよりスペースが節約出来ました。
入力電圧が高すぎるとシャントレギュレーターの損失も大きくなります。
これはLT431に限らずLM317も同じです。
電力損失=Vce x Io
前回作った
LT3439+LT1761+LT1964の回路から
ブリッジ出力の約+13Vの電圧を拝借して充電します。
実測で20mAの定電流出力とTL431で+5mA消費していました。
TL431の等価回路を見ていると面白い使い方が色々出来そうです。

7

上部がTL431+2SC1815の定電流回路です。
ジャンパーピンは電流測定用のチェック端子として使います。

Dsc00922

裏側の実装状態です。

Dsc00923

HAMMOND(1455J1201)に仮実装。
バッテリーは基板上に実装して裏面にHPA回路を組み込む予定。
左上の空きスペースには4700uF/16Vを2個実装予定。
ボリュームは2回路のスイッチ付で動作は
プッシュON・プッシュOFFです。
高級なクリック感ですがケースを抑えながらでないと押せません。
Alpsの直販サイトから購入出来ますが
セミーオーダー扱いで納期がかかります。
写真ではバッテリーが300mAですが
使用するのは200mAタイプです。
200mAタイプでないと蓋が閉まりません!
厚みが1.5mm違います。

Dsc00924


2009年1月11日 (日)

+5V to +/-12V Low Noise Isolated Switching Regulator

LT3439とLow Noise LDOを使用した大変にノイズの少ないレギュレーターが出来ました。
LT3439はプッシュプル出力のドライブ回路を内蔵していてドライブパルスの立ち上がり時間を可変できます。
実際スルーレートを上げていくと立上がりエッジ部分で大きななノイズが発生し、
スルーレートを下げるとスイッチングノイズが少なくなるのが確認出来ました。

出力ノイズ測定は下記の条件で行いました。
負荷への配線長は5cmで負荷抵抗にOSコン(150uF/20V)を並列接続。
プローブは同軸ケーブルの先端を1cmむき出しにして負荷に直接半田付け。
スコープのレンジは1mV/dev。
スコープは20MHz帯域。
上記条件でノイズの測定は不可能でした。
下の写真で示したノイズ電圧はプローブ先端をショートした波形と同じです。

3

出力電圧は負荷電流+/-50mAで+12.11V,-12.03Vでした。
その時の入力電流は340mAでした。
負荷電流を+/-97.8mAの時は+11.78V,-11.64Vでした。
その時の入力電流は640mAでした。
LT1761及びLT1964は最大電流は100mAです。

ノイズ、供給電流ともに据え置き型HPAに充分使えるスペックだと思います。
絶縁された+/-電源なので入出力のグランドを共通にして、
+5VからダイレクトにiPodへの充電が可能になります。
前回作ったようなバイアス回路が不要になります。
この回路の出典元はLT社のDESIGN NOTES-316です。

使用部品は入手可能な部品に置き換えてあります。
IC、トランス、キャパシターはDigi-Keyにて入手しました。

ICの実装は楽しいながら苦労しました?
LT3439は18pinの0.65mmピッチ。
LT1761とLT1964はTSOT-23という0.95mmピッチ。
LT3439はサンハヤトのSOP変換基板(SSP-61)を使いました。
32pin用なのですが大は小を兼ねます。
裏面には角パッドは配置してあり、ここがトランスを実装するのにピッタリでした。
TSOT-23は1.27mmピッチのユニバーサル基板に注意深く実装しました。
グランドはインピーダンスを下げる為に積極的に銅箔テープを使用しました。

プッシュプル出力のスイッチングレギュレーターの回路を見ていると
インダクターが一個だけのレギュレーターはノイズでまくりの回路に見えてきます。
ノイズは発生した後に処理をするのではなく
LT3439のように始めからノイズをコントロール出来るのが良いと感じました。
クロックも可変できますから
機器組み込み時にの他の回路に影響を与えなように
スイッチング周波数を変えて回避するという事も考えられます。

蛇足ながら
LT3439は出力電圧を制御する為のフードバック用の端子がありません。
入力電圧が変化するとフライバックトランスの二次電圧も変化します。
入力電圧が一定な時、出力電圧はフライバックトランスの巻線比で決まります。

ちなみに+5V入力で出力電流40mAの時のブリッジの出力電圧は13.7Vででした。
4Vにすると10.9Vまで低下します。
+5V入力時の入力差は1.7Vしかありません。
LM317タイプだと入出力電圧差が3V以上必要ですから
今回使用した低飽和タイプのレギュレータで安定化させる必要があります。

2009年1月 8日 (木)

2 Cell Battery to +5V Switching Regulator

低電圧入力からから5Vに昇圧するスイッチングレギュレータです。
Feed Back抵抗が内蔵されていますので外付け部品は必要最小限です。
24

NCP1402SN50T1 というレギュレータは

スタートアップ電圧が0.8Vで
0.3Vに低下しても動作するとありました。

これってバッテリー1本でもいける!
と思いきやデータをよくよく見ると
1.2Vだと40mA出力で出力電圧が低下してきています。
2.0Vだと140mAまで5.0Vを維持してくれています。
NiThの単三2本だと問題なくドライブ出来そうです。

23_2

このスイッチング・レギュレータの後に
LCフイルターをかましてLT1761-adjの構成にすると
Low Noiseの+4.5Vの電源が出来そうです。
LT1761のパッケージはTSOT-23という0.95mmピッチしかありません。
500mAタイプのLT1763だと1.27mmピッチの8SOが入手可能です。
以下はLT1761の特徴です。

25

低電圧動作のHPAはこれらを駆使?して作ってみたいと考えています。
問題はHPAのコンデンサーの容量が大きいので
突入電流でレギュレーターICがラッチアップをおこす事が考えられます。
バッテリーとレギュレータの間に突入電流を緩和させる為に
100~200mAで動作するポリスイッチが必要になるかもしれません。
いや、LT1761には過電流保護と過熱保護回路が内蔵されているのでそれで救われるかもしれない。
しかし、ポリスイッチ一個の保険はかけておこう。

ちなみに両デバイスはDigi-keyにて入手可能です。
NCP1402SN50T1:90円
LT1761ES5-BYP#TRMPBF:238円

NCP1402SN50T1だけの時は
Soft-Start機能でラッシュカーレントは緩和されますが
念のためにポリスイッチ一個の保険はかけておこう。
下記データのNOTES-3に注目して下さい。

26


メーカー推奨の部品リストと実装注意事項を記した回路図です。
ここまで調べたら後は作るだけ................

27

上記のNCP1402の説明画像は英語版からの引用でしたが
日本語のNCP1402のデータがありました。