2018年4月 4日 (水)

Shunt Regulator with DC/DC Converter

ナザール式 シャントレギュレータについては

henさんから安定度に問題があるのではないかとのご指摘がありました。

送っていただいたスパイスモデルは僕にとっては難解で

いづれ解を出せるよう精進したいと思っています。

henさんありがとうございました。

不安定要素があるかもしれないということを念頭に置きながら

注意深く実験を続けたいと思います。

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単電源入力で+/-両出力の低雑音電源があると何かと便利です。

自分で設計したDC/DCコンバータは材料費がかかりすぎるので

既製品のDC/DCコンバータで試してみました。

使用したDC/DCコンバータはMCW03-05D15で

入力電圧4.5V~9Vで出力電圧が+/-15V(+/-100mA)という仕様です。

シャントレギュレータはヘッドルームを3V確保して出力電圧は+/-12Vにしました。

シャント電流は放熱器温度の兼ね合いから+/-80mAに設定にしました。

下記回路で電源投入時のMCW03-05D15の挙動は

5〜6Vの入力電圧ではDC/DC出力電圧は+/-15Vに届かず

7V〜9Vの入力電圧で+/-15Vになりました。

シャント・レギュレータ の基準電圧の LPFの時定数により

設定電圧に達するまでの時間、一次側にラッシュ・カーレントが流れます。

 今回はDC/DCコンバータを使用するので問題になります。

対策として電源投入時に Photo MOS Relayを使用して

 LPFキャパシタを急速充電するようにしました。

これで突入時にMCW03-05D15の保護回路が動作することはないはずです。

電圧設定と電流設定はポテンショメータで正負同じに調整できるようにしてみました。

20180322_204003

DC/DCコンバータの入力電圧は9Vに設定しました。

測定は

「BF862_8Para_60dbアンプ」+「10Hz~100KHz_BPF」で出力ノイズを観測しました。

シャント電流は80 mAの状態で負荷は接続していません。
UA-1S の読みは10Hz~100KHz帯域制限で500uVrmsでした。
60db Ampを介していますので読みの1/1000になり0.5uVrmsになります。
スコープでの読みは3mVp-pですが50Hzの誘導を受けています。
これは3uVp-pに相当します。

20180322_154126

出力に1KΩを3本並列接続してトグルスイッチでON-OFFしてみます

出力電圧は12Vなので負荷電流吐き出し33mA のON-OFFになります。

20180322_201611

60dbアンプを介しているので1.03Vp-pは1.03mVpーpです。

シンメトリーなステップレスポンスでオーバーシュートが一発で収束しています。

波形は60dbアンプの過渡応答特性が影響しているかもしれません。

Scope_16

出力をダイレクトにスコープ接続したレスポンスです。

いずれにしてもリンギングはないので位相マージンは確保されていると思います。

出力インピーダンスは400uV/33mA=12mΩと計算されました。

Scope_17

20180404_195211

2018年2月10日 (土)

Nazar Shunt Regulator+DC/DC(MCW03-05D15)_3

DC/DCコンバータからの輻射ノイズを調べてみました。

Nazara Shunt RegulatorとDC/DCコンバータの間にDIYしたループ・アンテナを配置して
近傍磁界をピックアップしてみました。
レギュレータの出力ノイズは50uVrmsでした。

20180210_131040

DC/DCコンバータからはスイッチング・ノイズが四方に拡散していると思われますので

DC/DCコンバータに銅板をたてかけて結合を遮断してみました。

スペクトラムは減少しました。

帯域500KHzのUA-1SでのNazara Shunt Regulatorの出力ノイズは

10uVrms程減少しています。

20180210_131057

ループ・アンテナは目に見えない?近傍高周波磁界が見えるようになります。

同軸は1.5D-QEV
直径は仕様目的にあわせて任意ですが15mm位が良いと思います。
50Ω終端してスコープやスペアナに接続して使います。

20180210_134542

おわり

Nazar Shunt Regulator+DC/DC(MCW03-05D15)_2

DC/DCコンバータ(MCW03-05D15)の入力スペクトラムを.........
DIYしたCurrent ProbeでDifferential Mode Noiseと
Common Mode Noiseを観測してみました。
カーレント・プロープのトロイダル・コアに配線を通す時に
クロスさせてDifferential mode Measurements
ストレートでCommon mode Measurementsとします。
20180209_233228

コモン・モード・トランスを通したスペクトラムは右側です。

コモン・モード(Green)は減少しファインメットの効きは良いです。

1uF/400V(Red Film Cap)をDC/DCコンバータの入出力グランドに接続して

絶縁型DC/DCコンバータの入出力をAC結合させると

測定上のコモン・モード電圧(Green)を排除できます。下の2画面。

20180209_234619

DC/DCコンバータの入力にLCフィルタを実装するとDifferential Noise(Red)が消えました。

20180209_233407

Nazar Shunt Regulator の入力として5V入力_+/−15V(+/-100mA)出力の
MCW03-05D15はノイズ的には問題無い事を確認できました。
HA800に使った時にどのような再生音になるかは後日の課題とします。
DC/DCコンバータの入力にLC Filterを入れるとスペクトラムは劇的に改善されますが
出力の500KHz帯域のUA-1SでのRMSノイズ電圧に変化は有りませんでした。
しかし可聴領域外とはいえ
高調波による輻射ノイズを低減させる為にLC Filterは入れておいた方が良いと考えます。
注意;
5Vの入力電源はAgilent E3631Aを使用しました。
入力の電源で上記観測スペクトラムはかわりますので相対的な判断材料です。
*
Current ProbeはAnalog Discoveryへ50Ω終端で接続し
スペクトラム アナライザーで測定しましました。

20180210_02706

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2018年2月 8日 (木)

Nazar Shunt Regulator+DC/DC(MCW03-05D15)

Nazar Shunt Regulatorの入力に既成品のDC/DC コンバータを接続してみました。

Nazar Shunt RegulatorのHigh PSRRの検証でもあります。
DC/DC コンバータはPFM方式なので出力電流の変化でノイズ・スペクトラムも変化します。
通常の負荷ではやっかいですが今回の負荷はシャント・レギュレータなので
ノイズ・スペクトラムの変化は僅少なはずで対策は容易になります。
DC/DCコンバータはMINMAX製  MCW03-05D15
 IN 4.5~9V     OUT+/-15V +/-100mA
Nazar Shunt RegulatorのセッティングはVout=+/-11.4V +/-85mA
左がNazar PCB
右がMINMAX製  MCW03-05D15
Nazarの出力はダイレクトに測定用プリアンプ(60db)に接続しています。
DC/DCとの配線長は18cmで輻射ノイズの影響を観測する為です。20180208_210802
DC/DCコンバータはあえてベタアース基板ではなくユニバーサル基板に組みました。
多分に輻射ノイズを撒き散らしていると思います。
DC/DCコンバータの入出力にはインダクタを配置して伝導ノイズ対策です。

20180208_210747

60dbアンプとは下図のように接続しないと同軸ケーブルでは50Hzの誘導を受けました。
基板は300mWの消費電力で設計していたので急遽TO-220を実装し放熱器を取り付けました。
シャント仕様 : +/-11.4Vx+/−85mAで約2Wの熱対策です。

20180208_210728

実測は
60dbアンプを介していますので1mVレンジは1uVになります。
ノイズの読みは700nVrmsでA補正をかけると240nVrmsでした。
                                           (Pri Amp BW:10Hz~100KHz)

20180208_210822

スコープでは5.7uVp-pという結果になりました。

Scope_12

DC/DCコンバータとの同居は距離またはシールド対策で克服できる事を再確認できました。

2017年9月 6日 (水)

Nazar's Regulator

Nazar's RegulatorのPSRRをLTspiceしてみました。
C2の容量を大きくすると低域でのPSRRが改善される事がわかりました。
キャパシタはカタログからのESR値とおおよそのインダクタンス成分を加味しました。

20170906_015508

NazarレギュレータのPSRRは素晴らしい特性です。

C2=赤線 : 左から1000uF,100uF,10uF、

20170906_015552

シミレーションで挙動をつかめたので
時間はかかりますが実基板で再評価する機会があれば改めて報告します。

2017年7月 4日 (火)

LT3032 Tracking Regulator

最近はとんと見受けられない+/-トラッキング・レギュレータ。

Rpotを250KΩにすると+/-5Vから+/-15Vまで可変出来るようです。

20170704_002959

20170704_003014

ちょこっと遊んでみるに敷居が高いパッケージでした。

20170704_003951

2017年6月22日 (木)

NJM2884U2

JRC製のLDOレギュレータ

 
NJM2884U2はピンが太くて見たからに放熱が良さそうです。
以下2枚の写真は秋月さんのHPからの引用です。

20170622_032656

秋月さんが専用の基板を創ってくれました。
センター部に薄く予備半田をしてからリード部を加熱すると良いです。

20170622_032054

思いつくままにファインメット.ビーズやら放熱器を付けて遊んでみました。
購入したのは5Vバージョン10個です。
無負荷の初期電圧値は4.997~5.001Vですこぶる良好でした。

20170622_030510

蛇足:2.54mmピッチの間には0805サイズのMLCCが収まります。
入力には1uF/50V(X7R),出力には10uF/25V(X5R)を実装しました。
POLに惜しげ無く使えます。POL(Point of Lord)

2016年12月23日 (金)

TPS7A4700 Noise Spectrum

猛烈なノイズ・スペクトラムを入力電源としての測定です。

20161223_221441

入力電源はAgilent(E3631A)のテスト・ベンチ用です。

測定は全て60db Ampを介して行いました。

電子負荷で200mA消費時のデータです。

商用周波数の影響は無視してください。

これを取り除くためにはバッテリ−電源でファラディ・シールド対策が必要と思われます。

20161223_230212

テスト・ピースです。この他に電圧設定無しでの出力電圧1.4Vも測定しました。

Noise Reduction用のキャパシタには1uF/35Vのタンタルを実装しました。

20161223_230237

冒頭のグラフをエクセルで体裁を整えてデータシートと比較してみました。

データシートでの負荷電流は500mAですが収集したデータの負荷電流は200mAです。

測定方法と条件が異なりますので参考データですがよく再現できていると思います。

出力電圧が1.4Vと3.3V以外はヘッド・ルームを1Vに設定しました。

参考:Analog DiscoveryのWave Forms2015

Device ManagerでScopeを2x16kに設定するとBINsはAUTOで8193になり
ストップ周波数を8.192KHzにするとResolutionが1Hzになります。

20161224_133313

下図データシートの横軸は1MHzですが収集したデータ(上図)は8.192KHz迄です。

注意して比較して下さい。

20161224_132622

テスト・ピースでの15V(200mA)時の10Hz〜100KHz BPF出力ノイズは少し
ふらついていますが5.8uVrms~6.4uVrmsでした。

TPS7A3301 Step Respnce

Feedforward Capacitorを増やす事によりノイズ・スペクトラムが改善されましたが

他のスペックに影響が無いかの確認測定を試みました。
手っ取り早く過渡応答特性を測定してみました。

下図はデータ・シートからの引用です。

縦軸は100mV/div.ですが....なぜにもっと感度を上げたデータにしないのでしょうか。
20161222_225946

それはさておき
Cf をデータ・シート推奨の10nFでのStep Response(過渡応答特性)です。
入出力条件は上記とあわせてあります。
縦軸の感度を上げていいるので凄く悪いように見えますが
ほぼデータ・シート通りの結果です。
Vertical:20mV/div.
Horizontal:100uS/div.

Step_responce_cf10nf

ここでまたノイズ・スペクトラムが改善されたCfを1uFにした時のレスポンスです。
微差異の説明は省きますがCfを1uFにしても応答波形は問題ありませんでした。
というよりか若干改善されています。

Step_responce_cf1uf

Cfを1uFにした時のスタート・アップ時間ですが安定するまで6秒程要しています。

消費電力を気にしなければ
Feedback Networkの値を一桁下げるのも一案かと思いてきました。

Scope_30

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2016年12月22日 (木)

TPS7A3301 Feedforward Capacitor

前回の記事でTPS7A3301 -15V出力電圧のノイズ・スペクトラムは
Feedforward Capacitor(以下Cf)を増やすと改善されました。

Cfを増やすと起動時間も長くなります。良く言えば?スロースタートになります。
Cfには電源オフ時にFBピンから出力に放電電流が流れます。
結果FBピンに一瞬、正の電圧が印可されます。
FBピンの絶対最大定格は-2V〜+0.3Vです。
下図データのCfは標準の10nFです。ピークで+600mV程あります。
時間は10mS程です。
絶対最大定格の+0.3Vを超えていますが時間が短いからダメージへの影響は無いのでしょうか。

Scope_18

ノイズ・スペクトラムが改善されたCfは1uFでした。
Cfを1uFにして観測してみました。
縦軸、横軸共に上記と違いますので注意してみて下さい。
300mVを超えている時間が200mS程あります。
この状態で実験していても破損する事はありませんが
毎回繰り返しているとICにストレスが加わると考えます。

Scope_19

FBピンにVfの小さなショットキー・ダイオードを接続してみました。
300mV程でクランプされています。
これで安心してCfを大きくした時の実験ができそうです。

Scope_20

上図を最初の10nF測定時のスケールと同じくしてみました。

Scope_22

実験した回路図です。

SDはR2に親亀小亀で実装しました。

出力に電子負荷装置で600mA流して入力電源をON-OFFした結果です。

負荷が軽くなってもクランプ電圧は変化しませんがクランプ時間は長くなります。

20161222_165655

より以前の記事一覧