2018年4月17日 (火)

DC Blocking Filter for AD797 60db Amp

AD797 60db Amplifierで

例えば電源のノイズを測定したいときにはDC Blocking Filterが必要になります。

AD797 60db Ampの入力抵抗は100KΩが接続されています。
この状態で単純にCカップルしただけでは100KΩ の熱雑音がおおいに影響します。
電源のインピーダンスは1Ω以下と思われますので1000倍の1KΩを入力抵抗としました。
とはいっても基板の抵抗はそのままでシミレーションの回路をケースに入れて組みます。
基板の100KΩとDC Block回路の1KΩが並列接続されることになります。
そして測定時には電源の低インピーダンスでシャントされることになります。
シミレーション回路でのBlock Capacitorは10u,100u,300uです。
1Hzは確保したいと思いますのでその時は300uF以上が必要ということがわかります。
*
実際はR1にスイッチを並列接続します。
測定前まではスイッチでAD797の入力を短絡しておきます。
入力を被測定電源等に接続してから充分にC1が充電されるまでおおよそ10秒以上待ちます。
そのごおもむろにスイッチを解放にして測定開始です。
Block Capacitorはリーク電流の少ないフイルム系が最適ですが
10uFを30個揃えるとかなり高価になります。
当方はストックの湿式のタンタルコンデンサ47uFを7個並列接続して
極性切替スイッチで逆極性接続に注意して使っています。
AD797 60db Ampは性能優先で入力に保護回路はないので注意が必要です。
上の約束事を守ればAD797を壊す事は無いと思いますがあくまでも自己責任で.......
電解コンデンサは漏洩電流が大きいので使用しないほうが良いと思います。
カーブは左から300u,100u,10uです。

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1KΩの雑音電圧密度は4.07nV√Hzです。

カップリング・キャパシタの容量でのHPF出力雑音のシミレーション。

300uFと1KΩはよい組み合わせだと思います。

20180415_194036_2

参考回路

ポリスイッチは使用していません。

20180417_085137

ハーメチック・タンタルコンデンサ  47uFx7=329uF

フイルム・キャパシタ 1uF  合計330uF

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一台作っておくと便利に使えると思います。

20160419_120205

このようにして使用しています。

20180417_091808

おわり

2018年3月29日 (木)

Ideal Diode Bridge Controller(LT4320)_3

MOS FETのオン抵抗の違いによる発熱を調べてみました。

12V_3A出力のトランスをシリーズ接続にして24V_3Aとして
Ideal Diode Bridge Controller基板の入力とします。

20180329_1845

出力は電子負荷で3Aにしました。

20180329_184535

裏がサーマルパッドもSOICパッドにカプトンテープで養生すると実装できます。

20180329_184956

4種類のMOS FET基板です。

20180329_184806

20180329_184853

出力電圧は26.4Vで負荷電流が3Aの温度上昇の結果は

下表のようになりました。

Bは秋月さんの基板に使用されているMOS FETです。

4個使用でMOS FETだけで1.000円になりますが

この基板の放熱で3Aは全く問題ありません。

Aは耐圧が30Vですがオン抵抗は小さいので出力電圧が20V未満の時は

選択の余地は大だと思います。

 Cは出力電流が3A未満の時はコスパが優れて採用できます。

Dも同様に使用できますが温度は上昇します。

20180329_190617

温度測定は30分程通電してから行いました。
もう少し電流を流して様子見をしようと考えましたが
定格3Aのトランスを定格いっぱいで通電していたので.....手が触れない程過熱していました。
*
余談ながら国産には無いこのアリゲータ・クリップは強力です。
今回のように流す電流が大きい場合は重宝します。

20180329_185019

ちょっと古いスペックかもしれません。

これを放熱器に取り付けて同じ条件の3Aを通電してみます。

20180329_202256

あっという間に温度が上昇し放熱器は手で長時間さわれません。

LT4320でのMOS FETブリッジは発熱もトポロジーもCoolでした。。

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2018年3月26日 (月)

Ideal Diode Bridge Controller(LT4320)_2

LT4320はパッケージが3種類あります。

設計した基板はできるだけ小さくしたかったのでパッケージも一番小さいのを採用しました。
秋月さんの扱いは真ん中のパッケージだけだと勘違いしていました。
左のDDパッケージも扱っていましたので急遽購入して組み立ててみました。20180326_171904
久しぶりの0.5mmピッチは少々位置決めに時間を要しました。
MOS_FETはFDS5680(60V,8A,20mΩ)を実装しました。
これは1.27mmピッチなので簡単ですがドレンとソースのパターンはベタアースなので
半田ごての温度を上げてパターンを温めてからICリードにコテを当てました。
小粒ながら必要だと思われる部品はすべて実装しています。

20180326_171136

入力に20Vの直流電圧を印加し、電子負荷で1A流してドロップ電圧を測定したところ

20.0446V(無負荷)から20.0216V(1A)に降下しドロップ電圧は23.8mVでした。

FDS5680のR_DSはV_GS(6V)で25mΩ,V_GS(10V)で20mΩです。

23.8mΩは問題のない測定値だとおもいます。

下の写真は20V,2Aを通電している状態です。

100mW弱しか消費していませんが確認のために3時間ほど通電しました。

発熱は全くありません。

20180326_152313

回路図と基板外形です。

説明で基板は赤色になっていますが領布基板は緑色です。

出力のTVSはバイポーラを使用していますがユニポーラでもOKです。

MOS FETとC1~C4は選択可能です(部品リストを参照してください)

MOS FETは希望する出力電圧と電流から選択してください。

この基板の許容電力は500mW以下です。

入出力ピンはインチピッッチになっています。

TVS,X2YとC1~C4は未実装でも動作に問題はありません。

MKS2とX2Y以外の部品は全て秋月さんで揃えられます。

上記の基板でX2Yを除いた基板を含めた部品代は1.000円位です。

基板の外形寸法が間違っていましたので図面を差し替えました(2018.3.29)

30mm→28mm

20180329_090506

 

「lt4320_bom.pdf」をダウンロード

A:秋月電子通商

S:千石電商(MKS2)

D:DigiKey(X2Y)

20180326_221544

秋月電子通商扱いのMOS FET で使用可能なものを部品リストにあげました。

基板はSOIC-8ですが部品リストにあげたパッケージも実装可能です。

一箇所のみドレンの金属部がショートしないようにカプトンテープ処理をしてください。

20180326_190052

上記処理をしてRJK0328DPB-01 を実装しました。

注意:実装時は出力に電解コンデンサ(560uF以上)を接続してください。

ピンの接続にコネクタを使用すると接触抵抗で電圧がドロップしますので気をつけてください。

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「LT4320j.pdf」をダウンロード

7ページ目に有意義な情報がありますのでご一読をお願いします。

20180326_192534

領布価格は4枚/1setで600円です。

普通郵便での郵送料は当方負担です。

お支払いは振込手数料が不要なPayPalでお願いいたします。

ご希望の方はプロフィールからメールで

件名を「LT4320PCB購入希望」として

お名前、住所、希望数量を明記していただければ

折り返しPayPalでのお支払いメールをお送りします。

入金を確認でき次第即日発送します。

Vカット基板なので基板端には若干のバリが発生します。

また郵送中にVカットから折れる可能性もあります。

性能に問題はありませんのであらかじめご了承をお願いいたします。

お送りするのは基板のみで紙の媒体は付属しません。

ここに書かれている内容が全てですので理解していただけますようお願いします。

20180326_191257

完成品はお問い合わせください。
また教材として使われる場合は特別単価を提供できますのでお問い合わせください。
アナログ回路のおもちゃ箱

羽澤

2018年3月23日 (金)

LT4320+GS61008T(GaN)_LTspice

コメント欄は新しい記事で隠れてしまいます。

Bunpeiさんから頂いたコメントは大変に興味深いものなので備忘録として再掲します。

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最近、InfineonのSiCの整流ダイオードに換えて、GaN FET素子のBody Diode部分を整流ダイオードとしてディジタルオーディオ回路の電源回路に使ってみたところ、顕著な聴感上の音質向上効果を感じることができました。

そのことを、diyAudio ForumにKazuo Ozawaさんと投稿しております。

なぜ音質がよくなったように感じるかの理由は不明ですが、聴感上はノイズが減ったような印象を受けます。

この場合、GとSをそのまま接続して使っているためVf的な電圧が2Vくらいになります。

もしこのLT4320を使ってゲート電圧をかけてやることが可能ならば、そこが改善できると思いましたが、果たしてLT4320はGS61008TのようなGaN E mode トランジスタ(N-type)に対して適用可能なのか、自分では判断がつかず、ご相談させていただく次第です。

Bunpei さんのdiyAudio Forumへの投稿記事

Applying GaN transistor as a replacement of SiC rectifier

Konちゃんの虫眼鏡(Kazuo Ozawaさん)

GaN Transistorをダイオードとして使う

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LT4320のデモ回路で

60Hzを50Hzに、.tran 33mSを40mSに変更しました。

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これを基準に GaNと比較したいと思います。

20180323_113314

Silicone Power MOS FET をGaN Transistor(GS61008T) に変更しました。

20180323_113350

同じような波形でLT4320はGS61008T を駆動できているようです。

20180323_113411

GS61008T のスパイスモデルです(411KB)

「GS61008T-LTspice-Model-.zip」をダウンロード

2018年3月21日 (水)

コンデンサアレーの実測 (Capacitor Array)

積層セラミックコンデンサを高密度に両面実装した[無極性]大容量キャパシタ基板です。
22μF25Vを7個(A面4個、B面3個)並列接続したブロックが4組あります。
各ブロックの組み合わせで、さまざまなバリエーションの静電容量を得ることができます。
全ブロックを並列に接続すると、616μF25Vの大容量になります。
という秋月さん扱いの密集実装大容量キャパシタのインピーダンスを測定してみました。
SRFは30KHzで、そのときのESRは4mΩという密集実装MLCCならではの値です。
1000uFを並列接続したときはCカーブは容量が増加した分インピーダンスが減少しています。
インダクタンス領域では1000uFと616uFの中間をなぞっています。
急峻なSRF(Self Resonance Frequency:自己共振周波数)からは容量性から
誘導性に切り替わり位相は急激に反転します。
並列接続したキャパシタに10mΩを直列に接続しました。
SRF点のインピーダンスカーブとともに位相の変化はなだらかになりました。
使用目的よってはあえて抵抗を追加してインピーダンスをコントロールすることは
有用なことだと思います。
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直列抵抗10mΩと100mΩを比較してみました。
当たり前の結果といえばそれまでですが可視化できるとより理解が深まると思います。

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2018年3月16日 (金)

Ideal Diode Bridge Controller(LT4320)_1

秋月電子通商扱いは大電力対応です。

20180316_223807

創ったのは小電力対応で面積は約1/4です。

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つづく。

2017年2月22日 (水)

Troidal Current Transformer Test Fixture

重い腰をあげて?重い測定器を倉庫から引っ張り出し

DIYしたカーレント・トランスフォーマの周波数特性を実測してみました。
横河HP時代のGain Phase Analyzer 87510Aです。
100KHz~300MHzの仕様ですが1KHzから実測できます。

20170222_222531

このような治具を創りました。

20170222_220751

測定結果です。

20170222_220734

一概に比較はできませんが
参考までにTektronixのCT-2の周波数特性をデータ・シートからの引用です。
CT-2はバイアス電流で低域のカット・オフが移動していますが
DIYしたのはフラット部が2db程ダウンしていました。20170222_220859
磁気結合、理屈抜きでの実験は愉しいです。
実験していてトロイダル・コアに通線する場所により高周波部の応答に変化が観測されました。
迷容量の違いによるものとおもわれます。

2017年1月26日 (木)

N-MOS Inrush Current Limiter

10000uFのキャパシタを200mA以下で充電できるといいなぁとおもいました。

CCSでの制御方法以外で......

突入電流制限はNTCやインダクタを介すと緩和できますが特性が緩いと思います。

下図で突入電流を制限できる対策を試みました。

電解コンデンサのESRを100mΩ位と仮定するとN-MOSの1.6mΩは無視できると思います。

20170126_222455

VgをInrush対策した時のVgs vs Drain Currentです。

入力電圧は3.3Vから24Vまで スパイクが皆無で10000uFをチャージできました。

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200mA に拘ったのは、以下のDC/DCコンバータの出力に10000uFをぶら下げたいと
考えたからです。

DC/DC Converterの電流制限から接続できるキャパシタは仕様に記されています。

下図のDC/DCは100uF max.ですが.......10000uFも大丈夫という結果になりました。

突入電流制限ができると仕様のキャパシタ容量の呪縛から解放されます。

20170126_222602

2017年1月24日 (火)

突入電流制限可能なHigh Side P-Ch MOSFET Switch

負荷スイッチとしてのMOS FETはN-Ch,P-Chともに使用できますが
ハイサイドでスイッチする時はP-Ch MOSFETが簡単な回路ですみます。
同じチップ・サイズだとN-Ch MOS FETのほうがRdsは小さいですが
ハイサイドで使用する時はVgsとして入力電源以上の電圧が必要になります。

メーカー製品はチャージポンプ回路を実装して実現しています。
*
オーソドックなP-Ch MOS FET スイッチ回路です。
この回路でP-Ch MOS FETのゲート電圧をコントロールして突入電流を抑える実験です。

20170124_223105

試験条件

出力負荷:10000uF

入力電源:Agilent E3631A 6V−5Amax.

上図回路の出力電圧の立上り時間(緑)とラッシュ・カーレント(黄色)です。

水平軸は5mS/div.

10000uFを充電するのに15mS程要しています。

C1_none1

突入電流を観測するために水平軸を50 uS/div.に拡大します。

カーレント・プローブはDIYしたもので直流成分は読めませんのでピーク値で相対比較します。

短い時間ですが大きな突入電流が観測されました。

C1_none2

突入電流対策をした波形です。
黄色が突入電流で上図と比較するとピーク値は大幅に改善されました。
縦軸のスケールは同じです。
水平軸:2mS/div.

C122uf1

出力電圧が入力電圧と同じになるまでの時間は40 mSで
ゲートでの遅延回路はうまく動作しているようです。
水平軸:10mS/div.

C122uf2

実験風景

Active Inrush Current LimitingによるHigh Side Load Switch 

Test_circuit1_2

2016年12月28日 (水)

Troidal Core Current Probe

トロイダル・コアのストックでCurrent Probeの実験をしてみました。

なんの裏付けも無い遊びです。

Toroidal Core : R25.3x14.8x10mm

0.8Φポリウレタン線材:巻けるだけ。

20161228_000006

Function Generator : 1MHz、500mVp-p
BNC-Banana,Banana-BNC Adapterの中間にトロイダル・コアを挿入し
電流を測定しています。

写真では見えませんがCh.1は50Ωで終端しています。
スコープでの電圧値は486.4mVでした。負荷は50Ω Terminatorなので
計算値では486.4mV/50Ω=9.728mAで実測では9.81mAでした。

20161228_000445

トロイダル・プローブの出力は50Ωのフィード・スルーを介してCh.2に接続し50Ωで終端しています。

50Ωフィード・スルー有無の効果は下図のようになります。

20161228_001040

上は焼損させた75Ωターミネータを改造して50Ωのフィード・スルーに。

下はSMAコネクターでDIYしました。

あると便利です。

20161228_002121

Analog Discoveryで周波数特性をみてみました。

100Ωの負荷抵抗に流れる電流を測定しています。

Blueのポテンショ・メータはゲイン調整用です。最終的には固定抵抗に置き換えました。

20161227_222845

1KHzから10MHzまで使えそうですが100mV入力時はS/Nが劣化しています。

100Ω負荷なので1mA相当です。

20161227_183426

何かのときに役に立つかもしれないトロイダル・コアによるCurrent Probeでした。

トロイダルの巻線出力には

ゲイン調整用に510Ωとリンギング防止用に150pFをパラッてあります。

注意:このプローブで矩形波を測定する時は100KHz以上になります。

         参考までに1KHz矩形波入力時は下図のようになります。
         サインでは1KHz〜20MHz位まで使用できます。

Scope_29

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